二泊目♪ くちびる♪
「おかしいなあ。
入学式のときはちゃんと一人で来れたのに?」
入学式は年老いた同居人の
「お腹すいちゃった!
玄さんが作ってくれたサンドイッチ。
食べちゃおっかなあ♪」
ぐぅ♪
「おなかのかわいい音に、ごほうびあげなきゃね!」
意気揚々と出かけた
スクールバッグから一切れと、もう一切れ。
両手に持って一口ずつもぐっと♪
「うっま〜♪
さすが玄さん。
料理人でもないのにおいしい〜!
もうひっとくち♪
あいたっ!」
「きゃあ!?」
ふにゃんなやわらかい、くちびるの感触をお互いに感じつつ♪
アスファルトに転がる二人!
「痛たたた……
ごめん! 大丈夫!?
サンドイッチを意地でも離さない感じでうつぶせで倒れてる!?
こぼれそうになったハムに飛びついてる!」
「だって〜。
わたしの朝ごはんと昼ごはんなんだぽん」
「ぽん? もんと聞き間違えた?
ほら、手を貸して」
「ありがとう!
お礼にサンドイッチ食べる?」
「いらんわ!
くっきり歯形がついたサンドイッチを差し出すな!」
「おいしいよ?」
「左手のもいらん!」
「ん!」
「もっかい右!?
食べないからね!?」
「そこらへんの草とバッタのサンドイッチ、おいしいのにな〜♪」
「そんなもんを食わそうとするな!
ていうか……さっきの感触ってもしかして……」
「やわらかかったね!」
「やわらか……ふわ!?」
口元をおさえる白い手♪
「スカート汚れてない?」
「え! あ〜、転校初日に転ぶなんて……
あなたは大丈夫?」
「ん〜? 大丈夫だよ?
わたしも汚れちゃったかな?
久しぶりの登校、ピカピカで行きたいよね!」
「見せてご覧なさいよ……
スカートがめくれてパンツ見えそう!
イチゴに気をつけて!
ていうか!
でっかいしましましっぽのアクセサリーが生えてる!?」
「ぽん!?」
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