高校1年生②

…と思ってたのに、


「ク、ク、クラスが……」


「別れてしまいましたね」


なんでえええ!!!


「やだ……これはきっと何かの間違いだよ。もう一回ちゃんと見れば変わってるかも」


もう一度左のA組のクラス表から確認する。


「ええっと、羽野あさひは……B組。で、夜琉くんは……」


「D組ですね」


「……」


「まあクラスは違っても、同じ学校に通っているんですから、前よりも会える機会は多くなりますし……」


落ち込む私にそう言って励ましてくれる夜琉くんに「うん・・・そうだね」と返すもやっぱりショックが大きすぎる。


とりあえず夜琉くんと校舎の中までは一緒に行き、それぞれの教室に向かうため別れた私はテンションが下がりきったままB組の教室に入った。


「え…なにこれ」


教室に入ると、すでに人が何人か座っていて、そしてなぜかみんな黙々と勉強をしてる。


え、今日って入学式だよね?


入学式の当日に勉強って・・・・・・


進学校だから??


ツッコみたい気持ちを抑えつつ、とりあえず座席表を確認して自分の席に座る。


中央の列の、ちょうど真ん中の席。


うん、これもなんとなく分かってた。


名前順だと大体いつもこのあたりなんだよね。


夜琉くんとクラスは別れるし、席も最悪。


今のところ順調に悪い方向にしか進んでいない。


二度あることは三度あるっていうけど……いやいや、さすがにこれ以上悪いことなんてあるわけがない。


そうだよ!これからきっと良いことが起きるはず!

ポジティブ思考だ私!

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