57話

第57話

それから、数日後の放課後。楓は、宏雪の事を考えていた。


 今まで、宏雪がしてくれた事を思い出していた。


(……いつも、側にいてくれていた。宏雪、私の心の中に

 いつのまか、大きくなっている。そんな事に気が付かなかった。

 ちゃんと言おう。宏雪に)


 楓は、急いで宏雪の教室に行った玲子がいた。


「……考えた末に、宏雪の気持ちを受け入れようと思います。

 土曜日の昼から、一緒に遊びに誘ってみようと。その時に、

 宏雪に言おうと思っています」


 楓は、真剣な顔をする。


「……良かった。宏雪も喜ぶわ」


 玲子は、刹那そうな顔をした。でも、楓には見えなかった。


(良かったね。宏雪。これで良いのよ。私の恋は、終わるのよ。

 でも、どこかすっきりした)


「玲子先輩、宏雪は何処に居るんですか?」


「宏雪は、体育館にいるわ」


 玲子は笑う。


「はい、分かりました。ありがとうございます」


 楓は走って出て行った。楓は、体育館に着いた。


 そして、宏雪を見つけた。

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