2話

第2話

「早く、早く、すごいよ。今日の桜は。桜吹雪だ」


 楓は、はしゃいで駿の方を見た。

 

 楓は、ドンと誰かとぶつかってこけた。


「あっ、すみません。ごめんなさい。怪我はありませんか」


 髪はストレートで、はかなそうな身体にぽっちゃりとした


 顔の女の子が、心配そうに見た。


「うん、私も悪いから。気にしないで」


 楓は立ち上がろうとした瞬間、手を差し伸べた見知らぬ男性がいた。


 その男性は、髪はサラサラヘアーに優しい青年だった。


「大丈夫?」


「はい、ありがとうございます。どうもすみませんでした」


 楓は差し伸べてくれたその手に、つかまりながら、笑った。


 男性も微笑み返した。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る