5.ドワーフと武器

今日は、父さんと2人で街に買い物に来ている。理由は魔物討伐に行くための準備だ。

「昨日話したとおり、今日から魔物討伐に行きたいんだが、カナタは自分の武器を持って無いからな、買いに行きたいんだがどんな武器がいい?」

父さんからこんな質問をされた。現状使える武器は母さんに教えてもらっている剣だけなのだ。

「剣しか使った事ないから、剣かな」

「よし、分かった。剣だな、剣ならいいお店を知っている、そこに行ってみよう」


チャリンチャリン

お店に入って思ったことは、想像していたよりも数倍綺麗だと思った。

「いらっしゃ、おいおい、フリジアじゃないか。おっとフリジア様の方が良かったか?」

「ハハッ、やめてくださいよ、ケイハンさん」

父さんにケイハンと呼ばれた人物は、オレと20cmくらいしか身長が変わらなかった。こんなに身長の低い種族なんてドワーフくらいしか思い当たらないが

「久しぶりじゃねぇか。んで、今日は何のようだい?」

「今日は、息子に剣を買いに来たんですよ。紹介しますね、うちの2人目の子のカナタです。」


「初めまして、カナタと申します。以後よろしくお願いします。」

「おいおい、フリジアこのボウズ何歳だよ。礼儀正しすぎやしないか?」

「5歳なんですけどね。まだ礼儀の教育はあまりしていないんですけど。」

「あいさつがおそくなった、はじめまして、おれぁ武器職人ってのをやらしてもらってる。ケイハンってもんだ。気づいてるかもしれないが、ドワーフだ、よろしくな。」

「はいっ。」

やはりドワーフらしい。間違えていなくて良かった。


「それで、武器だったな。オレがボウズに合うやつを見繕ってやろう」

「庭で少し、素振りを見してくれんか?」

「わかりました。」

「子供だからな、あんまりしっかりしたものをあげても、すぐに感覚が変わって使いにくくなるだろうからな、これなんかどうだ?」

少し考えててから一つの剣をおれに手渡してきた。


煌めく猛剣

品質 C

製作者 ケイハン

説明 一般に売られている長剣よりも軽く作られていて、振りやすくなっている


鑑定した結果はこんな感じだ。


品質Cってのは一般に売られている剣の中では、高い方だと思う。

しかも、軽くて振りやすいなんて、まだまだ小さい俺には最高にマッチした武器だと考えられる。

「これがいいです。」

「ケイハンさん、いくらです?」

「いや、代金はいいよ。坊主が生まれたときオレは特に何も贈らなかったからな、その分だ。少し得したと思ってもらってくれや」

「わかりました。ありがたく頂戴しますね。」

「おうよ。また来いよ」

「はいっ。ありがとうございました!」



「いい人だっただろ?」

「はい、とても気さくな方でよかったです」


「よし、次は冒険者ギルドに行くぞ。濃魔の森でできる依頼があったら、受注してから、森に行く。それでいいか?」

「大丈夫です。」






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