第3話 俺、死んだわ。

いやー。魔力測定は、まあダメダメだったけど


次の授業は初めての実技試験!!


入学前から一度も経験したことのない対人戦だ。


けれど不思議と自信がある。


まだやったことないからできる可能性があるとも言えるからだろうか、





ーーーーーーーーーーーーーーーーー


「これより模擬戦を始める。対戦相手はランダムに決められた相手となる。」



と佐東先生が言う。実技試験の担当をしているのは佐東先生。


名字、佐藤はよくいるけど、佐東はなかなかいないよな。



そんなことはさておき、そんな先生の竜は『地獄王竜グラスドエニス』


世界に20体のみ確認されてる王級(キング)の一体で、地獄を司る竜らしい。

名前かっこよくね?てか、めちゃ強そう


「それでは第一回戦は花咲奏 対 ディノ・アルプス!!」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


こうして、第一回戦。

俺の幼馴染さんVS俺をバカにしてた人

という構図が出来上がりました。


「あんた、零をバカにしてたわよね、、」


あの奏が!し、真剣な表情してる!

もしかして俺のために怒って、、、


「あんた。ちょっとセンスあるわね。」


なんで?どゆこと?


「零はね、ちょっと馬鹿にされてるほうがかわいいのよ!」


???えーとこれは貶されてるという認識でよろしいでしょうか?


「あ?何言ってんだ?頭大丈夫か?」


ディノ、お前にはめっちゃムカついているけど今だけは同感だ。


なにをいってんすか幼馴染よ。


「あんた今!私にバカ死ねって言ったわね!」


「え、いや?言ってないが???」


どうしよう俺の幼馴染がおかしくなっちゃった。

話が噛み合ってない、、、


「あんた絶対に許さない!殺してあげるわ!」


「???」


ほら意味不明すぎてディノくんフリーズしちゃったよ。


「え、えーと両者の準備ができたことを確認したので第一回戦を始める。」


戸惑っている佐東先生が開始の合図を言う。


「それでは始めっ!」


その瞬間。

ディノは射抜かれ


「そ、そこまで!」

佐東先生も見えなかったのか焦っている。


「ふっ口ほどにもないわね!」


勝手にキレられているディノは可哀想だが、弓を打つ仕草どころか

弓すら見えなかった。


さらに怖いのはこと。

彼の気を射抜き気を失わせたこの技は花咲家の技の一つだそう。


技名は『気抜き』


気を目で捉え、そのポンプ部分を魔力で射抜くことで気の流れが止まり、気を失わせることができる技だそうだ。


ちなみにこの技はスキルとは異なり、一家相伝の技。


高度な魔力操作、他者の魔力への干渉、気の認識という3つの最難関の技を得なければ獲得できない取得するのがムズすぎる技だ。


え?なんで俺が知っているか?まあ詳しくはいつか話そうと思う。


今回の試合でわかったことは、「とにかく俺の幼馴染はこええ。」


喧嘩はなるべく売らないようにしようと決心した俺であった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「それでは第二回戦を発表する。上野零 対 カルト・ウィルヘイム!!」


え、うそーん。そんなことあります?

無理無理。だって僕には竜がいない、魔力0なので学年最下位確定。



ちなみにあの人学年2位。


おわった。


どうしよう。


あの幼馴染さん、そんな可哀想なものを見る目でこっちを見ないでもらってもいいですか?同情が顔に出ているから。

あ、ちなみにこの幼馴染さんは学年4位の実力者ですね。


うーんと多分


俺、死んだわ。



「それでは両者準備はできましたか?」


「え、えとはい。」


流れで「はい」っていちゃった。


「はい。できましたが、できれば早く始めていただきたいです。こんな戦力外と戦うなんて反吐が出そうなので。」


う、うわぁ、それはないわ。いくらなんでもカッチーン通り越してうわぁですよ。


つまり王子様なんてこの世にはいないってことなんですよ。




「はぁ、それではお互い準備ができたことを確認したため、」


あの、先生。まだ心の準備がぁ、、


「これより模擬戦を開始する。」





「行くぞ、ゴミ!!こいっ『蓮武剣』!!」


そう言うと彼の手に赤の刀身に金色の装飾がされている魔剣が現れる。


いちいち人をゴミ呼びしないでもろて。悲しくなるから。


おいそこの幼馴染さん。


ゴミ呼びされてしょぼんとした俺を見てニヤニヤしない。



************

彼は今顕現を使ったようだ。


第一段階の顕現『武器顕現』

こんな状況でなんですが説明させてほしい。


竜には顕現段階というものがある!!(現実逃避)



ーーーーーーーー

 武器顕現

   ↓

魔術使用可能

   ↓

 スキル顕現

   ↓ 

 完全顕現

ーーーーーーーー





竜の力は、こんな感じで四段階に分かれる。

まず第一段階『武器顕現』


これは竜にまつわる武具を顕現させるというものだ。


次に第二段階『魔術顕現』

これは竜にまつわる魔術が使えるようになるというものだ。


次に第三段階『スキル顕現』

竜のスキルを扱えるようになるというものだ。


そして、最後最難関である『完全顕現』

契約した竜種を直接顕現させると言ったものだ。


なぜ『完全顕現』が最難関と言われているかというと、

大前提としてこれらの顕現には当然契約者の魔力を使用する。


そのため完全顕現をするときの魔力は想像を絶するもので、現代の人類で成功させたのは


現代の魔帝!!つまり七大貴族『ウィルド家』現当主様の世界最高峰の魔力がないと無理。

ということです。なので死ぬ気で魔力を増やさないとできるわけがないというわけですね。


まあ俺には関係ないはなしですがねぇ、、、


ついでに奏のみせた『技』と『スキル』の違いを説明したいと思う。


『スキル』ってのは竜と契約するときに得られる力。要は『異能力』だ。


『技』っていうのは基本的に一家相伝の術で、七大貴族の家にはそれぞれの勇者の術が相伝されていると言われており、さっきの奏のような感じだ。


まあ何が言いたいかっていうと七大貴族は規格外だということ。


用は過去に竜を倒したような『技』が使える上に、竜と契約し、レベルを上げると『スキル』まで手に入る。


ようは『異能力』を2つ持っているような状態だ。


だから、いつの時代も最大戦力は七大貴族だってわけ。


そう。つまりこいつに勝てる道理はないわけである。


************


「喰らえ、【スキル:『武王蓮剣術・俊』】」

そういった彼を中心に赤い蓮型の魔法陣が描かれる


え!?もうスキル解放までしてるの!?さ、さすが学年2位様!!

とかいってるばあいじゃねえっつーの!!や、やべえやべえやべえ。


「死ね!!ゴミ!!」


あの、さっきもいいましたが、ところどころゴミって言わんでもろて、、、


「「「「うぉおおおお!!」」」」


そんでもってなんで皆さん盛り上がってるんですか?


学年二位が学年最下位と戦ったら瞬殺ですよ。


馬鹿なんですか?盛り上がるわけないじゃないですか!!!


っとそんあこと言っている場合じゃない!!


集中しろ!せめて受け身は取らなくては!!



ん?あれ?なんで彼は切りかかってこないんだ?


い、いやよく見ると超スローモーションで動いてる!!


こ、これは俺がついに目覚めちゃった系か!!


ふはははは!!やっと世界が俺に追いついたのか!



、、、あれ?散々フラグ立てたのに切られない。


   なんで?


ほんとにずっと彼、スローモーションなんですけど。




えーと取り敢えず彼の後ろに立って、さっきと普段のイライラを拳にのっけて殴る!!



ドッッッツカーン!!!

俺の拳の炸裂音があたりに響きわたり、カルトは学校の外壁に吹っ飛び突き刺さった。


「零!!!」

幼馴染の声?もしかして心配してくれているのかな?


それにしてもすげー音とともに随分ふっとんだなぁ、、、ふぅスッキリしたー。


あれ?


なんで?


俺はただ、殴っただけだ。


魔力もなければ契約竜もいない。



そんな一般人の俺がなんで、あいつの動きを見切って余裕で背後に立ち、攻撃をする余裕があったんだ?


なんでただのパンチで壁に突き刺さったんだ?


しかも攻撃を受けている彼は学年2位。


防御の心得くらいは習得済みだろう。

なぜ僕程度のパンチで吹っ飛んだ???


しかも一番怖いのは、吹っ飛んだ瞬間。なんで俺はなんのんだ?


えーと、なんかみんな僕をみて唖然としてるなぁ、、、


あ、幼馴染が呆気にとられてる。、、、


ハハハ、ハハハ



うん。逃げるか!!


こうして僕は空気が気まずいので授業から逃げることを決めました。


俺逃走。


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こんにちは染々蜆です。

第三話では


なんか勝った零と。

なんかおかしくなった奏。

なんか怒られたディノくん。


の三本だてでお送りしました。

これからも定期的に書いてまいりますので

応援よろしくお願いします!!


もっと続きが読みたいなぁ!って方!!

「いいね」よろしくお願いします!!


応援全力!!って方!!

「フォロー」よろしくお願いします!!


それではまた!


これからもよろしくお願いします!

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