第七話  ◆登場人物紹介◆(とオマケ)

【要点まとめ】

 ハク は楽しい事をしたいと思っていた。

 男装して兄になりかわり、店をならず者から守ってくれた恩人の話相手をする事を思いつく。



【登場人物紹介】


 ・ハク ……ヒロイン。30歳。

 黒髪、青い目。

 元夫に傷つけられた自尊心をとりもどしたい。

 今は男装して、わくわく、わくわく。


 ・ハク ケン……霞の兄。32歳。黒髪、青い目。

 妹が自分になりかわるって無茶があるだろう、と思いつつ、妹が明るい顔をしてるなら良いか、と妹のわがままを許した。

 恩人にばれたら、妹と一緒に謝罪をする所存です!


 ・ハン ……霞の母親。50歳。黒髪、青い目。

 わがままな性格。

 康国サマルカンドでの名前はナーディア。

 もと最高級の奴隷(細婢さいひ)。

 妓楼ぎろうの舞姫(胡姫こき)だったのを、ハク ヨウが大金を払って妻にした。結婚しても夫婦別姓の世界なので、ナーディアが妻として堂々としていられるように、ハク ヨウがお金をつんで、ハン 家の養女にしてから彼女を娶った。とくにハンさんの登場はない。


 ・ハク ヨウ……の父親。70歳。穏やかな人。


 ・ショウ夫人……五十代の、ザマス、という口調が特徴的な、婚活おせっかいおばさん。


 ・お見合い相手……55歳。ヒキガエルのような容姿。若い頃のままの霞の姿を頭のなかで思い描いていて、三十歳となった霞を見て、幻滅した。

 再登場の予定はない。



 ・ 疎雨ソウ……21歳。家奴かど(使用人の男)。背が高い。左頬に刀傷。身のこなしがしなやかで、表情がとぼしく、雰囲気が暗い。


 ・ アン……霞の古い友人だったが、実は意地悪な人だった。友達やめて正解!


 ・ 嬉嬢キジョウ……きりりとしつつ優雅な印象の美女。20歳。白 霞と友人になれて嬉しい。

 白い真珠の珠纓しゅえい(首飾り)をつけている。

 大川たちと何か関係が? わけありっぽいお嬢様。


 ・スイ ショウ……凡庸な顔立ちの、 嬉嬢キジョウ仕女しじょ。緑の布を髪の毛に飾っている。  


 ・海上うなかみの真人まひと見狩みかり……唐名「ミン カイ

 にゃはは〜、と笑う28歳。荒事は苦手。くるんと口ひげ、みやびなお人。みなもとの姉を妻にした。

(読者さまからの)愛称、「にゃは様」


 ・上毛野君かみつけののきみ大川おおかわ……唐名「オウ クヮ

 荒事もいける27歳。間近で顔を見ると、荒くれ男も思わずポッ、と頬を染めてモジモジしちゃう脅威の美貌の持ち主。雅楽の舞も得意で、動きが洗練されている。麗しく優美。


 ・韓国からくにのむらじみなもと……唐名「カン ゲン

 くりくりした目のイケメン22歳。元気いっぱい。その顔立ちの愛らしさから、「仔猫ちゃん」と奈良の一部の人々から愛称をつけられた。

 武芸にも自信あり。





 背の高さ。

 1位……大川。

 2位……源。

 3位……見狩。 疎雨ソウ

 4位……他、男性陣。



 前日譚として、源が遣唐録事になるまでのサクセスストーリー、

明闇あけぐれの雁 〜夢を追う源〜』

https://kakuyomu.jp/works/16818093087681448288

 をご用意しています。にゃは様はここで初登場です。





    *   *   *





【おまけ】



 源は、見狩と、長安の道をてくてく歩く。


『大川さま、顔が明るいんですよ。』

『ん?』

『日本にいる時は、もっと、なんというか、綺麗なんだけど、感情のこもらない笑顔を浮かべていました。』

『にゃはは〜、義弟よ。笑顔というのは、嬉しい時に浮かべるものぞ。』

『そうなんですけどね……。』


 源は、うーん、と難しい顔をする。


『大川さまは、いつも優しい笑顔です。でも、瑠璃るり(ガラス)みたいな、硬い、冷たさを感じる笑顔です。誰にでも優しいのに、心の奥は許さない、そんな雰囲気をひしひしと感じます。

 時々、嬉しそうに笑うこともあるんですけどね……。

 ああ、言い過ぎかもなあ。

 そこまで大川さまを詳しく知ってるわけじゃないです。

 言いたいのは、唐に来てから、変わった、それも良い方向にって事です。』

『ふむ。』


 見狩は檜扇ひおうぎをぱち、と閉じた。


『唐は魅力的だ。人を変えるのだろう。そういう源だって、唐に来てから、今だってご機嫌じゃないかね?』

『そりゃーそうです! だって見狩さまが見つけたっていう、美味しい海鮮をだす酒肆しゅしにこれから繰り出すんですからねー!』


 源は、おおきな目をキラキラ輝かせる。


 本日は、茶肆ちゃし木蘭もくらんで、主の息子に話し相手になってもらう約束の日だったが、それは大川一人にまかせ、美味しいものを食べにゆく見狩にくっついてく決断をした源であった。


『ご馳走になります、義兄上!』







    




↓挿絵です。

https://kakuyomu.jp/users/moonpost18/news/16818093091022156071

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