[第三十四話][翼をもがれた天使は仮面を外された悪魔は果たしてどうなる]

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[第三十四話][翼をもがれた天使は仮面を外された悪魔は果たしてどうなる]

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<2024年4月6日>→1時10分→/場所 病院の特別病室/


「偶然背中に背負っていたこの俺の武器によって

ずれて両足が吹っ飛んで助かった気分はどうだ?」


「………………………………………………」


「何か返してくれないか?」


「この私は仮面を被っていました」


「?」


「だけれどそれを彼女の様に死ぬまで被ることはできなかった」


「成る程気絶している所に精神破壊の技を撃たれて壊れたか?」


「壊れたのではありませんこの私は壊れたふりをしていました

その仮面が盛大に音を立てて砕きちってただの昔から

精神が何も変わっていない子供の自分に戻ってしまったのです」


「……………………そうかなら世界を救うことを諦めるか?」


「救うのを諦めるんじゃなくてこの私には最初から

不可能な事だった、それを自分を騙して意味の無い無理をしていただけ」


「それを諦めると言うんだ、それをあらゆる存在に対しての冒涜と言うんだ

お前がいなければ全ては滅んでいたのだから意味は間違いなくあるだろ?

お前は山神 ハルヒを殺してこの世界を全てを救った大英雄なんだぞ?」


「この私は貴方の様に強く無いんだ

貴方の様に本当に壊れていないんだ」


「………………………」


「自分から精神も記憶も消す様な貴方が怖かった

今の貴方は本当に貴方なのか

昔の貴方はもう死んでいて

今の貴方はただの似た何かなのではないのか

いやあるいは化け物すら超えた何かでは無いのか?」


「人間にとって本当に大切なものは大事なのは何だと思う?」


「?」


「この俺の母は言った人間にとって本当に大切なものは

大事なのは三つであるとそれはうわべ・心・無意識であると」


「うわべ・心・無意識?」


「無意識とは始まりである・心とは経過である・うわべとは答えである

[人は]

無意識を知らない・心を知らない・うわべを知っている

[心を読めるものは]

無意識を知らない・心を知っている・うわべを知らない

[一つを知れば]生きている

[二つを知れば]死んでいる

[三つを知れば]全てを超越して

[四つを知れば]意味不明」


「よく意味が分かりませんでしたし何故に四つ目が存在するのです?」


「そうだな、これは俺も概念は知っているが

それだけで一歩も歩みだせていない考え

本当に難しい考えだけれど信じている

そして四つ目はこの俺が思うもう一つの

本当に大切なものは大事なのそれは正義である」


「まるでわからないよ!」


「この俺は昔にこう言ったよな人類最強と謳われる

桐生 翼に憧れているとそれは最強だからでは無い

最強と言うものは過程なんだ何かを得るための

何かを成すためのそして桐生 翼は最強を待って

正義となった、だからこそこの俺は憧れたんだ

正義とは全ての人が持つものなんだそれがどんな形で

あれ自覚がなかったとしても絶対に持っているんだ 

正義を持っていない存在は生きていると言える存在では無いんだ

だけど正義にも同じ方向性というものがあって


「貴方がこの私のために語ってくれていることはわかる

けれどやはり貴方は破綻者だ、まるで意味が分かりやしない!」


「そうかなら少し表に出ろ」


「今の話の流れで何故外に出る必要が?」


「戦いをやるお前と俺で」


「この私はもう戦いをしない!」


「いいや戦ってもらう!」


そう言って無理矢理に乃々を引き摺り出して病院の外に出た。




◇◇◇




「それじゃあやるとしようか、そちらがやる気を

出さないのであればただの無慈悲な虐殺になるがな!」


「………………………」


そうして二人の戦いは混沌として始まった。

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