第3話「運命の出会い」
今日から新学期が始まる。一年生の時とは違うクラスメイトで始まり、ほとんどの人が誰がクラスで一緒かなのか自分に興味に持ってくれる人は同じクラスいるのだろうかと考えるだけで楽しみと不安が入り乱れる今日。
(ちなみに俺はすごく不安だ。)
(なぜならアイツがいるからだ。)
嫌な予感しかない。
アイツは転校生で来るらしく登校時間が遅いらしい。
春の自然の空気と暖かさを感じながら登校するとしよう。普段何気ない道なのになぜか懐かしい気分になる。まるでセピア色の動画を見ているような気持ちになる。だがこれもすぐに終わる。
学校に着くと玄関のところに張り紙がされていた。いわゆるクラス替えの結果が書いてあるあれだ。
人が多くあまり前に行けない。少し前が見えると笑顔で喋っている人。少し落胆している人が見える。俺はどっち側になるんだろうか。
ようやく見れる時が来た。俺が見るときには6割ぐらいの人がもう教室で騒いでいる。
「どれどれ俺のクラスはどうかな?」
自分の名字が河山だから意外と上の方にあるんだが中々見つからない。もしかしたら先生が忘れたのかもしれないと思ってしまう。
(いやどこなんだ?)
少しの焦りと不安がよぎる
「かわやまかわやま・・・」
「「あったった」」
「あっ!」
私と同じタイミングで同じ反応をした女子高生がいた。
「君って何クラス?」
「3・・3組です」
「一緒じゃん」
(これってラノベって展開じゃないのか)
俺は今鏡を見たくないほど鼻が伸びているかもしれない。
「一緒にクラスまで行きませんか?」
(これは自然の質問だよねー)
(変態にならないよね)
「おっいいね♪」
「君のこと気になってきたし」
(むむ)
俺は劇画の顔をする。
「行きます?」
最後の部分で声が裏返ってしまった。
俺の築いた城が崩壊した。夢なら2度寝して上書きしたい。
「キミって面白いね」
「じゃあ行こっか」
(俺はこの時を忘れることはないだろう)
「そういえばここの学校のルールおかしくない?」
「学年上がるたびに階段上らないといけなくなるなんて」
たしか1年は2階。2年は3階。3年は4階だった気がする。
「大人の階段上ってるみたいですよね」
俺はキザなセリフを言ってみる。
「キミって面白いこと言うね」
(ヒロインに言われたいセリフトップ入るやつだぁ)
「どうした?」
「なんかあった?」
「いやなんでも」
まずは冷静さを取り戻そう。
「名前ってなんて言うの?」
「河山 流・・・」
「タナベッチおひさー」
「おひさー」
「同じクラスじゃん」
「さっき話してた男の子誰?
「面白い人」
「えー?面白い人なの?」
「後で紹介してよ」
俺は席に座った時に思った。
(名前最後まで伝えてねええええ)
【残りのパンツの枚数9枚】
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