第6話 武器を作ってもらおう
宿が無く困っていた矢先に
村の治安を守ったお礼として警備隊長のトルビアに
宿を紹介して貰えることになった。
貴族向けだったらしくとても豪華な建物に驚いていた二人であった。
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「ごめんくださーいトルビアさんに紹介していただいた
リンカとサキと申します、ここに泊めていただけると聞いたのですが…」
「リンカ様とサキ様ですね、お話は聞いております
お部屋を用意していますのでこちらへどうぞ
ご食事は右手奥のレストランで声をかけていただければ
いつでもご食事を用意いたしますのでご都合の良い時間にお越しくださいませ。
ではお部屋までご案内いたします」
「なんだかうちら本当に貴族みたいだね!
宿も見つかったし、こんないい待遇を受けられてまるで夢みたいだよ!」
「でも、こんなに良くしてもらっていいのかな…?
私たちそんなに大したことしてないと思うけど…」
ありがたいとは思うが少し申し訳なく思ってしまう凛花であった。
「では、こちらのお部屋をお使いください
お飲み物や簡単な食べ物であればあちらの
魔導冷蔵庫に入っておりますのでご自由にお使いください
また何かご不明点がございましたら気軽にお声がけください
では失礼いたします」
「わーーベットだ!ふかふかで気持ちいいよ!
りんかちゃんもきてきて!」
ベットに飛び込み満足している咲希であった。
「ほんとだねーお部屋も綺麗で
家具の一つ一つも高そうなものばかりですごいねー!」
凛花も豪華な部屋に満足しているのであった。
「そういえば、宿も取れたし待ち合わせの噴水に向かうー?」
「少し早いけど行こっか、待たせても行けないし早めに着くなら問題ないしね」
そうして宿から出て噴水に向かうことにした。
数分後、約束した時間になった。
「おーい嬢ちゃんたちー」
遠くの方から が手を降っていた
「待たせたかい?」
「いえ、私たちも先ほど着いたばかりですよー」
「そうじゃったか!それならよかった
さて、ワシの工房に向かうとしようか
いい素材を揃えたから楽しみにしておくれ」
「どんな武器を作ってくれるんだろうねー!うち結構楽しみかも!」
「私は刀を作ってもらいたいな!」
そう話して少し歩くと工房に着いた。
木製の小さな小屋だったがどこか新しい様子だ。
「さぁここがワシの工房じゃ
狭いところですまないが入っておくれ」
そうして三人は工房へ入っていった。
「さて!早速武器の作成を始めるとするか!
武器種はどうするのじゃ?短剣 大剣 槍 何でも作れるんじゃが
どうするのじゃ?何か得意な武器でもあるかい?」
「それなら私は刀を作って欲しいです!」
珍しく凛花は前のめりな様子だ。
「リンカ殿は刀がいいんじゃな!
大きさはどのぐらいが希望なんじゃ?」
「えっと何か書くものありますか?」
「これでいいかの?」
凛花は紙を受け取った。
「形状はこんな感じでー
細部はこんな感じでお願いします!」
「ふむ、見たことがない形状じゃな…
見たところ刀身が薄いようじゃが軽量化を重視して
耐久力を捨てる構造なのかの?」
「いえ!これは外側と内側を二種類の金属を使用して作り
そうすることでこの薄さで耐久力を上げる事ができるのです!」
「そういう技法があるのか…
リンカ殿はどこかで鍛冶を学んでいたのかい?」
「えっとー少しだけ教えてもらっただけというか、なんというか…」
まさか異世界の技術だとは言えなかった。
「面白そうじゃな!リンカ殿の武器は承知したぞ!
次はサキ殿じゃが望みの武器はあるかな?」
「うーん、うちはあんまり武器のこと分からないんだけど
何かおすすめでもあるー?」
「そうじゃな…そうじゃ!サキ殿の魔力を測定して
相性を見極めるのはどうじゃ?」
「魔力…?うち魔力とかあんまり分からないけど大丈夫なの?」
首をかしげて聞いた。
「大丈夫じゃ、この水晶に触れるだけで判定できるからのぉ
色によって本人の適正武器が分かる代物でな
赤色は大剣、青色は片手剣、緑色は槍、オレンジはナックル、黄色は双剣
白色は残念じゃが適性がない証じゃ…
他にも紫や黒などあるらしいが滅多に見ないから気にしなくて大丈夫じゃ」
そう言われて咲希は水晶に手を当てた。
すると水晶が光りだした。
「これは…白かの…」
パトスがそう言って目をそらした。
「見てみて!パト爺!なんか別の色に光りだしたよ!」
なんと白に光っていた水晶が赤や青と色々な色に輝いた。
「なんと!水晶が壊れてしまったのか!?
いやこれは…!まさか!」
今まで見たことがない水晶の様子に驚いた。
「もしかして、咲希ちゃんの固有スキルが関係しているんじゃないかな?」
「ふむ、サキ殿のスキルを教えてもらってもいいかの?」
「うちの固有スキルは”演者”っていうスキルなんだけど
演じた者によって能力とかも、なりきる事ができてね
多分剣士とかにもなれるんじゃないかなー?」
「なんと!そんなスキルが存在するとは…
そういえば・・・ちと待ってておくれ」
パトスは奥の部屋へ行き鉄の塊のような物を持ってきた。
「これは"魔導鉄"といって魔力を流すことで変化する特別な鉄なんじゃが
基本的には専用武器を作る時に本人の魔力を流して相性の良い武器を作る物じゃ
これにサキ殿の魔力をながしたらどのような事が起きるか試したくての
やってみてもらってもいいかな?」
咲希に魔導鉄を渡した。
すると・・・・・・
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