第2話 スキルを確認してみよう
エルフィから世界を救って欲しいと急に託され
整理するまもなく、気づいたら森の中だった。
知らない場所で制服を着たままの二人はポツンと座っていた。
「ここはどこなのかな?
見渡しても草と木しかないけど…」
「とりあえずエルちゃんから言われた
"スキル"を確認してみないー?」
「そうだねー確か"ステータス"って唱えるんだよね
あ、心のなかで唱えるだけでいいんだっけ?」
すると目の前に画面が現れ色々な事が書かれていた。
「りんかちゃんすごーい!なんかもう それっぽいよ!
さてさて早速スキルを確認してみようよ!」
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ミカミ リンカ レベル1
«所有スキル »
・言語理解
«固有スキル»
・
«称号»
・修行者
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「うーん…?思っていたよりシンプルであんまり強そうと感じない…?」
チート主人公を期待していた凛花だが何だか思ったよりも
強そうに感じないので少し残念だなと心の中でつぶやいた。
「この言語理解は多分異世界でも普通に喋れるようになるやつだよねー
あとは、固有スキルの"剣"って何だろう?普通は技の名前とかじゃない?」
「そうだよねそれは私も思った、しかもこの黒い四角はなんだろうね…」
何とも言えないステータスに二人は唖然としていた。
「まぁ!次はうちの番だね!」
心の中で"ステータス"と唱えた。
凛花と同様に目の前に画面が出てきた。
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シロガネ サキ レベル1
«所有スキル »
・言語理解
«固有スキル»
・
«称号»
・修行者
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「うーーん、やっぱり何とも言えないなー
でもうちの固有スキルは"演者"だって
明らかに戦闘向きじゃない気がするんだけど…」
期待をしていた咲希は少し残念そうな表情を浮かべた。
「そうだね、でもきっと特別な効果をもっているはずだよ!」
落ち込んでいる咲希を凛花は慰めた。
「そうだよね!ありがとーりんかちゃん!
きっと"剣"っていうスキルも特別なものだと思うよ!」
お互いに納得しないステータスをみて励ましあった。
「さて!これからどうしようか?
まずこういう場合は街を目指すよね!
でも、どうやって行けばいいんだろう?」
咲希は辺りを見渡したがやはり草木しかなかった。
「うーん、そうだね…
とりあえずは周りを探索してみない?
何か手がかりが見つかるかもしれないしね!」
「そうしよっか!じゃあうちはこっちを見てくるね!」
「うん!私はこっちを見てくるねー」
二人は手分けして周辺の探索を始めた。
少し経ってから遠くから凛花を呼ぶ声が聞こえた。
「りんかちゃーん!こっちに川があるよー!」
「ちょっと待ってー!今行くー!」
凜花は咲希の声がする方へ向かった。
「ほんとだー川が流れてるね!
もしかしたらこの川を辿れば村とか街に着くこと
ができるかも!」
「そうなの!?じゃあ川沿いに歩いてみよー!」
異世界についてからの初めての進展だ。
30分後ーー
「咲希ちゃん!あれって村じゃない!?
家とかが色々立ってるよ!行ってみよ!」
特に何も問題は起きず村の前まで着いた。
「あの人門番かな…? 中に入れるか聞いてみるね」
異世界で出会った初めての人に緊張してしまった。
「あのーすみません私達旅の者で
食料なども無く食料調達も含めこちらの村に入れていただけないでしょうか?」
「旅の者だな!では身分証を出してもらおうか!
因みに身分証を持ってないものは村に入れることはできないぞ!」
「まって私たち身分証なんてないよね…?
どうしよう…身分証が無いことを説明してもだめかな…?」
唐突の出来事に凛花は戸惑ってしまう。
「すみません、私たち身分証がなくてー」
そう言った瞬間
「待って!うちに任せて!」
後ろから咲希がそう言った。
一瞬凛花の前にでた咲希が輝いて感じた。
「申し訳御座いません、私はとある所から来た
貴族なのですわ…ですが来る途中に魔物に襲われて
護衛とはぐれてしまいここまで逃げてきたので す…
身分証も護衛に持たせていたので今手持ちに無いのです…
どうにかこれを差し上げるので通して頂けないでしょうか?」
そういうと咲希は自分が身に着けていたピアスを門番に渡した。
急に貴族と説明する咲希に凛花は驚いた
「(咲希ちゃん!何言ってるのそんなのすぐに嘘ってバレちゃうでしょ!)」
焦りながら咲希に耳打ちした。
そんな凜花に咲希は任せてと言わんばかりのウィンクをした。
「こ、この精巧な作りのアクセサリーはかなり高価な物なはず!
このような物をお持ちとは…これは失礼いたしました
魔物 に襲われたとは災難でしたね…しかし、身なりか ら気づくべきでした!
どうぞお入りください!」
会話が終わるとすんなり村に入れてもらった。
「まぁまぁ、言いたいことはあるでしょうけど
とりあえず行きましょうりんかさん」
堂々と歩く咲希と恐る恐る歩く凛花は何とか無事に村に入ることができた。
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