第2話 メイキング
洗顔後の肌に化粧水を叩き込む。手の温度で馴染ませながらパシパシパシと、手のひらに肌が吸い付くまで。乳液も手早くササっと。ティッシュでオフする。日焼け止めは、顔はもちろん首や腕やほか露出予定のところも。年齢が出やすい首と手の甲は念入りに。化粧下地を頬骨の上、小鼻の横、口元の端、額にちょんちょんと置く。最初は手で伸ばすが、途中からスポンジを使う。細かなところまで塗れるし、余分な液を吸い取ってくれる。コンシーラーで目元のくまやしみの気になるところを隠して。ファンデーションはリキッドからパウダーに変えた。ツヤ肌よりマット肌。
ファンデーションで自分の唇の色味を消し、リップを塗る。秋だからボルドー? 構わずオレンジ? 結局いつものアプリコット。眉は虎を描く画家のように毛の一本一本を描いて。まぶたは全体に薄く色付けたら、縦に三分割。中間色を塗ったら目尻に締め色、目頭にハイライト。アイライナーはリキッド。書道家気分で一発勝負。ホットビューラーで気分も上向きに? ボリュームよりロングタイプのマスカラを塗る。
出来上がった顔を見つめる。外に出るための15分の儀式。私のマインドフルネス。
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