第13話

「瑞樹」

 買い物帰りの杏の前に突然瑞樹が姿を現す。走ってきたのか息が荒れている。

「杏…俺と…」

 杏、瑞樹に近づき、買い物袋からある物を出す。

「これ、あなたが好きって言ってくれたチョコ。たくさん買い過ぎたから」

「……」

「瑞樹。来月お返し待ってるから。あと、誕生日プレゼントも」

 そのまま瑞樹に抱き付く。

「瑞樹。私……あなたが好きなんだよ。一年前、本当は別れたくなかった」

「ごめん。もう一度俺と付き合って下さい」

「うん」

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