第37話
19時30分 ホール!
「藤井君! 掃除終わった?」
來未は、全てのテーブルを拭きおわり、拭きおわった布巾を洗いに行く為、掃き掃除をしていた藤井に向かって声を掛ける。
「もう少しで終わります」
來未の呼びかけに、掃きを拭き掃除をしていた藤井は、來未の呼びかけに、申もう少しで終わりますと掃除をしながら返事を返す。
「そっか? じゃぁ? 私、先に布巾洗ってくるねぇ?」
「解りました。じゃあ、自分も、あと少しで終わるので、先輩が戻ってくるまでには終わらせておきます」
「藤井君! そこまでしなく大丈夫だよ? なんなら、残りの掃除……」
布巾洗いなんて5分も掛からない。
なんなら本当は……ここ(ホール)の掃除だって。
それを……
_ドーン_ 壁に押しつけられる音。
「……先輩。今日は、僕も先輩と同じホールスタッフの一員ですよ?」
掃き掃除をしていたはずの藤井君の顔がすぐ目の前にあった。
それどころか、私は何故か藤井君によって、壁に押しつけられていた。
「そそそそうだったねぇ? じゃあ、わたし布巾洗ってくるねぇ?」
と逃げる様に、藤井を押しのけ、來未はホールから出て行こうとしたが、なにかを思い出したか、うしろを振り返る。
「あぁ! そうだ! 藤井くん。その掃除が終わったら、私の帰り待たずにあがっていいから! ってか! 本当にあがって!」
「あぁ……はいわかりました」
藤井が返事をしたのを確認すると、ホールから出て行った。
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