第86話

堂城誠也様。

 突然、このような手紙を残して姿を消してごめんなさい。

 私は、ずっと、堂城先輩のことが好きでした。

 その気持ちは今も変わりません。

 宏太は、私のそんな思いを知ったうえでプロポーズをしてくれたんです。

 だからこそ、私もそのプロポーズを受けました。

 でも、やっぱりでも駄目でした。

 だから、宏太とは、直前で結婚を取り止めました。

 先輩、私は……

 貴方がいる雫丘出版社から去ろうと思います。

 今までありがとうございました。

 最後に、百花と璃菜に、ごめんなさいと伝えて貰えませんか?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る