第41話
『堂城先輩。私……ずっと、先輩のことが好きでした』
「えぇっと……」
百花からの突然の告白(ずっと好きでした)に、堂城は、どう返事を返していいのか戸惑ってしまう。
百花は、黒蝶時代の直属の後輩で、自分が死神と呼ばれ、みんなから恐れられ、怖がられていた例の時代を知っている数少ない内の一人。
それもあって、百花や梨々花、まぁ? ついでに、水川(+滝川春)の前では、気を遣わず素の自分で入れられた。
勿論、一番は樹利亜だけど。
だから……百花が、自分に対してそう言った感情(恋愛感情)を持っていたことに、驚きと同時に……
「ごめんなさい。やっぱり迷惑でしたよね? すみません! 今のは忘れて下さい!」
堂城の表情から、自分の発言(告白)が、彼を困らせていると感じ取った百花は、両目に涙を浮かべながら、堂城の横をすり抜けてその場から離れようとした百花の腕を掴み、そのまま抱きしめる。
「先輩。私……」
「解ってる。俺の方こそ、ずっと気づいてやれずに済まなかった」
「先輩は何も悪くありません。私がただ……先輩?」
「んん?」
堂城の顔を見る百花。
そして、堂城に向かって、
「もう少しだけこのままでいさせて貰っていいですか?」
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