嘘と本心

第40話

18時 晴海編集部 会議室。

「では、まず! 黒木さんから報告お願いします」

「まず最初に、今回の事は、本当に申し訳ありません。私のせいで、編集長を始め、みんなさんに互いなご迷惑をお掛け本当にすみませんでした」

 黒木は、全員に向かって頭を下げる。

 渋谷だけは、複雑な表情で黒木を見る。

「それで、浜中社長及び浜中商事、あと、工場で働く社員にも今回の事を謝罪し、改めて信頼を得る事ができました。そして、浜中社長から、是非とも一緒に新作のどら焼きを作りませんかと? 提案を受けませんか?」

 実は、会社に戻ってきたから、浜中商事の浜中社長から電話が掛ってきて、よかったら、新作のどら焼きを一緒に作りませんか? と逆提案された。

 黒木は、その事をすぐに棗編集長に相談しようと思ったが、例のあの出来事があったので、相談できなかったので、小泉と渋谷達も取材先から戻り、全員がそろった企画会議場で報告するにした。

「新作のどら焼きですか? それって、バニラアイスどら焼きの事ではないんですか?」

 黒木の報告に、編集長の棗が、質問を投げかける

「違います。バニラアイスどら焼きは、元々は、浜中商事さんで働く社員の賄いです」

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