第32話
「では、次が最後の質問になります。若瀬先生は、普段、フラワーショップで副店長として働かれているんですよね?」
「はい。なので、作家活動は、主に休日にまとめてやってます。本当は、平日もやりたいんですけど、それだど、平日の睡眠時間を確保することが難しいので、休日に一気に書きあげます。まぁ? それでも、10~15ページぐらいが限界なので、本当、1年間に、1冊新作が出さればいいかなぐらいなんです」
昴が、小説を書き始めたのは、刑務所にいる渚に自分の想いを届ける為。
西條侑李から、3年前、ボイスレコーダー型の手紙を昴は、渚に返事を書いた。
しかし、渚は、その手紙を受け取れなかった。
それどころか、自分宛ての手紙どころか、自分との面会すら一切拒絶すると西條侑李を通して、自分に伝えてきた。
そんな渚に、ぶち切れてしまった俺は、なにを想ったのか、その日から、毎日、渚に宛てて自作のショートストーリーを一方的に送り付け始めた。
そして、同時に、若瀬怜音の名前で、投稿サイトにそのショートストーリーを毎日投稿した。
そんな生活を1年半年ぐらい続けた頃、出版社から本を出しませんかと話しが来た。
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