第45話
『…解ったぞ! あいつの居場所』
「本当ですか!」
『あぁ。泉石の名前を出したら、すぐあいつの居場所を話してくれたよ。それにしても…』
「堂城さん?」
途中で言葉を切った、堂城に、昴が電話越しに問いかける。
『6年前に、自分元から居なくなった女性をずっと想い続けて略奪結婚までしようするなんて、泉石ってある意味一途?」
「…それで渚は、どこに居るんですか?」
電話口から聴こえてくる昴の殺意。
口調に変化に、渚の恋愛感を語り始めていた堂城は、昴の声に、すぐさま、柿谷霧矢から訊き出した居場所をメモした手帳に手を伸ばす。
「泉石渚が、向かったのは、あいつが働く探偵事務所から、車で1時間の所にある山の中にあるいま10年前で使われていたキャンプ場跡地。そして、泉石はそこに向かう前に、柿谷霧矢ににあるメッ……』
「堂城さん! ありがとうございます」
昴は、渚の現在の居場所さえ分かればそれでいい。
それに、今の昴に、泉石渚と草津千里の為にできる事は何もない。
『おい! 待て! まだ、話しは終わってない!』
「…堂城さん。情報ありがとうございます。彼からのメッセージは、自分ではなく、彼女に教えてあげください」
★
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます