第27話
「じゃあ、わたしちょっと着替えてくるからリビングで待ってて?」
「あぁ…うん判った待ってる」
「じゃあまたあとで」
春に連れられて彼女が一人暮らしをする賃貸マンション着いた俺は、彼女の案内でリビングに通された。
そして、春自身は部屋着に着替える為、自分の部屋に向かった。
一人残された俺は、リビングのソファに腰を下ろし、周りに目を向けた。
リビングには、いま自分が座っているピンクのソファーの他に、小さなテレビと同じく小さなテーブルとテレビを置くテレビ台と、雑誌などが置かれている本棚が二台あるくらいで、とっても綺麗に片づけられている。
でも、悠はリビングの風景よりか、ここにくる前でに、沢山見掛けた赤い薔薇のドライフラワー方が気になってしょうがなかった。
「ここにやっぱりあった。あいつ、赤薔薇が好きなのか? それとも…誰かに貰ったのか? うん? なんか落ちてる?」
悠は、自分が座るソファーの前に何か小さな紙が落ちている事に気が付く。
悠は、ソファーから立ち上がり、その小さな紙を拾い上げ、何か書かれていないか確認する。
「…」
だけど、悠はその紙を最後まで読まず破り捨てた。
_ビリビリ_ 紙を粉々に破り捨てる音。
悠が拾い上げた紙に書かれていた言葉。
<答えが出ない秘めた想いは、どこにぶつければいいんですか? 私は、貴方の事がこんなに好きなのに、貴方はこっちの恋心に気づいてすらくれない>
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