第10話
「…あの? それでは今村さん取材を始め…」
俺は、しょうがなくバックから取材道具を取り出し、今村議員に一人で取材を始めようとしたら…
「…音無君だっけ? きみもあの先輩みたいに僕の不倫を疑ってるの?」
「…えっ!」
俺は、危うく取材道具であるICレコーダーとメモ帳とペンを床に落としそうになった。
だが、寸前の所で持ちこたえた。
(…ふふふふふふ)
「ああおああの? 今村さん? いま何か言いましたか?」
俺は、今村さんの言葉の真意が分からず首を傾げる。
「いやぁ? それよりやっぱりきみも僕の不倫を疑っているのかなって?」
自分の顔をギリギリの距離まで近付くてくる今村に…俺は思わず…
「…そそそれは…自分も週刊誌の記者の端くれですから、疑っていないと言えばうそになります」
「そうだね? でも、俺は、不倫なんてしてないし。なんならそんなありもしない記事を週刊誌に書かれると困るんだよねぇ?」
「…」
★
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます