第15話

「永輝さん。洗い物終わったよ」

 リビングに居る永輝に聞こえるように、大きな声で彼に呼びかける。

 洗い物をしていると、水の音で小さな声だと全然聴こえないし、その逆で自分の声も相手に届かない。

「美緒お疲れさま。早くこっちおいで」

「うん」

 リビングから聴こえてきた永輝の声に、洗い物で濡れた手をタオルで拭きながら大きな声で答える。

 ☆ ☆ ☆

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