第69話
突然会場の電気が消える。
記者は、突然の停電に、慌てず動かず、仲間や隣の人に声を掛けながら、電気が回復するのを待つ。
滝川も同様に、隣に居る音無に声を掛けた。
「悠、大丈夫?」
するとすぐさま返事が返ってきた。
「うん。俺は大丈夫。滝川は?」
「私も平気」
「もう、ここ呪われてたんじゃあ? あぁマジで最悪なんだど…」
悠は、イライラしながら手探りでバックの中らスマホを取り出し、スマホのライトで周りの照らす。
「!?」
「どうしたの?」
突然黙り込んでしまった悠の方を、滝川が見ようとしたら悠がその体ごと抱きしめる。
「ダメ!?」
「悠!…離して!?」
急に抱きしめられた滝川は、意味が解らず悠を押し退け、彼女のスマホのライトで微かに照らされた男女二人の影を目で追った。
「ガタン」
滝川の 心の中で、何かが崩れ落ちた。
「春…」
音無は、何も言わずに彼女を抱きしめた。
(…お前の事は、俺が守るから)
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