第13話

『樹利亜。事件が解決したから家に帰るつもりだったんだか、また事件が起きて帰らなくなったすまない』

 昼休みに、休憩室で昼飯を食べていると、携帯に七瀬龍治から突然電話が掛かってきた。

「龍治さん。私なら平気ですよ? お仕事頑張ってください」

『ありがとう。じゃあ、部下を待たせてるから』

 樹利亜は、龍治からの電話を一方的に、切り上げる。

「…このまま、ずっと、帰ってこなければいいのに」

 今日(7月11日)は、ずっと、待ち焦がれた、堂城君と会える日。

 2週間前、私宛に届いた柿谷霧矢と名乗る人物から届いた一通の手紙。

 この手紙は…私を、堂城君に導いてくれる魔法の手紙。

 そして、彼、泉石渚君は…この魔法の手紙の事を予言していた。

 まるで、これから起こる事を全て知ってるかのような渚の言葉に、樹利亜は心が弾んだ。

★★

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