『樹利亜ちゃん。リナリアの花言葉って知ってる？』

『知らないです』

『もったいない。樹利亜ちゃん。リナリアの花言葉は、幻想・乱れる乙女心・この恋に気づいて・私の恋を知って下さい。リナリアは、まさに恋する乙女を応援する花。だから、この花で、彼にアピールしなさい！』

『店長！　何言ってるんですか？』

『樹利亜ちゃん！　鈍感な男子には、自分から行かなちゃぁダメ。ほら、この花束私からのプレゼント』

『店長　何言っているんですか！』

『あら樹利亜ちゃん？　顔真っ赤』

『真っ赤になってません！　私、電車の時間があるのでこれで失礼します』

　樹利亜は、リナリアの花束を持って逃げるように店から出て行った。

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