第33話
宇野がホールで接客中(浅井は休憩中)、キッチンでは、如月が通常営業の後片付け、兼城は3回目の休憩に行こうとしていた。
※合コンで出す料理の調理は、通常営業時間内の合間を見て、調理するなどしてどうにかして17時まで間に合った。
「俺の分はこれで終わり、じゃあきさ…」
自分の分の洗い物を終え、3回目の休憩に行く為に、隣で同じく洗い物をしている如月に声を掛けようとしたら…
「あぁあああああああああああ」
「如月!」
いきなり叫び出した如月の名前を呼ぶ。
「あぁすみません。でも、俺、羨ましい」
「羨ましい? あぁ! 俺が?」
「違いますよ! 合コンですよ合コン。いいなぁ? 俺もあの合コンに参加したい。ってか今から参加してきていいですか?」
「ダメに決まってるだろう! てかそんなばかげた事こと言ってないで、早く目の前の洗い物終わらせろよ! 俺は、休憩行ってくるから」
バカな事を言わずに、早く目の前の仕事を終わらせろと一言告げ、改めて休憩室に向かおうとしたら…
『…好きな人にも告白できないチキン野郎な癖に』
「いまなにか言ったか?」
「いいえ?」
兼城からなにか言ったかと訊かれた如月は笑顔でその言葉を否定する。
「そっか? じゃあ、俺は休憩にいってくるから」
違和感を覚えながらもキッチンをあとにする兼城。
『…どうして七橋先輩は、あんなチキンな先輩の事が好きなんだろう? 他にもいい男は一杯いるのに』
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