第97話



「余計な事を考える余裕はなくなっただろ?」




してやったりな暁の表情。



「…………うん。」




赤くなった顔を暁に見られたくなくて、俯く。



「不安なら、ずっと朔といれば良い。」



「……ん、そうする。」



こくりと頷いた私はの頬を、暁の手が撫でる。




「それでも、莉茉が無理だと思ったら…。」




「思ったら?」




「俺に電話してこい。」




電話?



………暁に?

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