第96話
「っ、なっ…。」
絶句。
真っ白になる頭の中。
固まる私にくすりと笑った暁が、首筋に赤い華を散らす。
自分の所有物だと言わんばかりに。
「っ、ん、…。」
痛みの走った所を暁に舐められ、私の口から甘い吐息が零れ落ちる。
「莉茉?」
「っっ、」
私の顔を覗き込む暁の瞳に、欲情を孕んだ目をした自分が映っていた。
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