第89話
「ふふ、」
ゆるりと、頬が緩む。
自然と笑みが零れ落ちていた。
「莉茉、似合ってる。」
後頭部に落ちり暁からの口付け。
「暁、本当?」
「あぁ、誰にも見せたくねぇぐらいにな。」
妖艶に微笑む暁の瞳と、鏡越しに視線が絡み合う。
それだけで、私の頬が染まった。
………あぁ…
いつでも、私は暁に恋してる。
ずっと、これからも。
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