新学期・不安

第88話




「ーーーーーよし。」




リボンを付け終わって、赤いチェックのスカートの襞を撫でる。






今まで通っていた学校とは違う、新しい桜樺の制服。






まだ真新しくて、くすぐったい気持ちになる。




「………変、じゃないよね?」




皺とかなってたら、大変。





鏡を覗き込もうとすれば、後ろからふわりと抱き締められる。




慣れ親しんだ香り。




温かく、私を包み込むような優しい腕。

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