第79話
「兄貴。」
莉茉との先の未来を思い浮かべていた俺を、朔の声が引き戻す。
「酒が無くなってるよ?」
「…あぁ。」
視線を落とせば、空っぽになったコップ。
「ほら、注いであげる。」
ビール瓶を片手に、俺に近寄る朔が隣に座る。
「悪いな、朔。」
コップを差し出す俺に、苦笑いを浮かべ朔が酒をゆっくりと継ぎ足す。
「兄貴、ずっと見すぎだよ。」
「見すぎ?」
「そう、莉茉さんの事。」
にやりと意地悪く笑う朔を半目で見つめた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます