第21話

「一週間前、中学時代の友人から突然メールがきたんです」

 翔吾は自分のスマホを取り出し、メール画面を開き、1週間前、中学時代の友人だった染島 隼人から送られてきたメールを二人に見せる。


※メールの中身

 to 框 翔吾

 翔吾久しぶり! 中学校卒業以来だから以来だから10年ぶり?

 俺の事、覚えてる? 隼人。 染島 隼人 (そめじま はやと)

 まぁ? 俺の事はどうでもいいんだけど。

 翔吾ってさぁ? 天童穂積と幼馴染だったよなぁ? 

 俺、今、自動車工場で夜勤として働いてるんだけど、一週間前や夜勤の仕事を終えて、次の日が丁度休みだったから、早朝から開いてる居酒屋で少し飲んでから帰ろうと繁華街の方に行ったら、10年前、それもお前の紹介で会っただけから、本人かどうかわからないけど天童によく似た奴がちょっとヤバそうな男達と一緒に居る所を偶然見掛けて、心配になってバレないようにあとをついていたら案の定路地裏にある怪しいビルの前にたどり着いたんだ。

 そしたら、そのビルの中から数人の若い女性に混ぜってゆかりちゃんが出てきてたんだよ!

 お前も覚えてるだろう! クラスのアイドル的存在だった逸見ゆかりちゃん!

 だから、俺は、二人? をまもる為に証拠写真を撮ることにしたんだ。

 (写真添付)

 でも? 二人に会うのは、中学卒業以来だから、もしかしたら俺の見間違えかもしれない。

それでもこのまま帰る訳には行かないから、ビルのむかいに偶然あったカフェに入って、再び彼らと一緒にビルの中に入って行った天童とゆかりちゃんの姿を撮影したんだ。でも、むかえのそれも窓越しの写真だから見にくと思う。

(写真添付)

 翔吾。俺、二人? が悪い事に手を染めてるって、どうしても信じられないんだ。

 だから、真実を確かめて欲しいだ。

 from 染島 隼人


<添付されていた写真>

 一枚目には、長身で黒髪の男性が一人で写った写真。

 2枚目には、逸見ゆかりと思われる茶髪の女性との写真。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る