第25話
メールを読み終わった零は携帯を翔吾に返す。
「あの? どうしたか?」
携帯を受け取りながら、不安ながら翔吾が零に尋ねてくる。
「框様。このメール私の携帯に送信して貰っても構いませんか?」
「メールをですか?」
零からのまさかの提案に翔吾は思わず首を傾げる。
「はい。ダメでしょうか」
メールの送信を希望してきた零に、翔吾は首を傾げる。
「いえ、別に構いませんが役に立つんですか」
「はい」
大きく頷く。
「分かりました」
「ありがとうございます。朧、お前の携帯ちょっと借りるぞ」
朧が変装の時に持って行ったバックの中から黒い携帯電話を取り出し、翔吾に手渡す。
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