第6話

鈴蘭学園 学生寮男子寮 入り口

「じゃあ幸也。あとは一人で大丈夫だから!」

 寮の前までやってきた零と幸也。

「えっ? 俺も部屋まで一緒に行くよ!」

 一人で寮の中に入って行こうとした零を幸也が慌てて引き留める。

「いいよ! それにここ寮生以外基本立ち入り禁止だし!」 

「……」

 零の「立ち入り禁止」と言う言葉に、幸也は何も言い返さなくなる。

「じゃあ、そういうことだから、幸也ありがとうなぁ!」

 とお礼を言いながら寮の中に入って行く。

 しかし、自分の部屋には行かずに、裏口からそっと学園の外に出た。

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