手紙
「……ばか野郎。なに勝手に死を選んでいるんだよ!」
幸也の目から涙が零れる。
零からの、最初で最後の手紙、いやぁ? 遺言書には、幸也の謝罪と感謝の言葉が綴られていた。
勿論、どちらも俺に対する一方的の言葉だった。
まぁ? 零らしいと言えば、零らしいけど。
だからって、こんな方法はないだろう?
俺、この2年間、お前のことずっと捜していたんだぞ。
それなのに、こんな最後はないだろう?
零? お前は、犯罪者なんかじゃない。
ましてや……お前は、自分の為だけではなく、いつも他人の為に動く優しい人間だった。
だからこそ、そんなお前に、俺は……
「生きて欲しかった。生きて、お前の未来を歩きたかった」
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