合コン

第24話

サークルの雪先輩に、合コンとやらに誘われた。


女子会と聞いて行ったら、合コンだった。


「合コンって行ったら、断るでしょ?」


と、雪先輩。まぁ、そうだけど。


女子は私と雪先輩と、雪先輩の友達の5人。


男子は雪先輩のバイト仲間とその友達だそう。


飲み物を頼む。


男子はビール、女子はカクテルやチューハイ。


私はカシスオレンジにした。


最初に自己紹介して、ある程度時間が経ったら席替えして。


席替えで隣になった人、吉岡卓巳さんはうちの大学の経済学部3年だった。


「実は、愛美ちゃんのこと、俺が呼んでって雪に頼んだんだ。雪とはイトコでね。」


「イトコさんなんですか。」


「うん。うちの学部に来たことあるでしょ?

元カレと。あ、別れたって雪に聞いたんだけど?」


「ええ、まぁ。」


「初めて見たときから、興味あったんだ。

初めて見たのは女友達と一緒の時だった。」


「?」


「二人が酔っぱらいに絡まれてて。助けようかなって思ったら『しつこい!』って愛美ちゃん怒鳴って。」


「うわ、恥ずかしい!」


「で、酔っぱらいに腕を掴まれたと思ったら、投げ飛ばしてたね。ぶふっ。」


「あぁ、合気道有段者なもので。ちなみに剣道も、段持ってます。」


「俺、強い女の子好きだよ。」


「かわいくないですよね…」


「ううん、かわいいよ。

強がってるけど、ホントは弱い自分を隠してると思うと、すごく興味がある。」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る