第57話

またチャイムが鳴る。


廣田くんは下に降りていった。


「陽緋ちゃん、俺と1回遊ばない?」


「え?」


「陽緋ちゃん、翼ばかり見てて、俺のこと、あまり知らないでしょ?

だから、知ってもらえるチャンスがほしい。」


「ええと…」


トントンと、階段を上がる二人分の足音が聞こえ、廣田くんが戻ってきた、


「りゅーちゃん?」


廣田くんの後ろから、ひょっこり亜美先輩が顔を出す。


あたしの存在に気付くと、少し不快そうな表情を浮かべた。

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