第7話

廣田君の視線の先を追う。


亜美先輩と隆太先輩だ。


二人は自転車に二人乗りして、校門を出ていった。



「乗って。」


「失礼します。」


あたしは廣田くんの自転車の後ろに乗った。


「危ないから、ちゃんと捕まって。ほら。」


右手を掴まれ、廣田くんのお腹に回された。


廣田くんの背中に、あたしの身体が密着する。


ドキドキが、廣田くんの背中に、伝わっちゃうよ!


止まれ、心臓。


いや、止まったら死んじゃう。


心臓、あんまりドキドキしないで。

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