第5話

翌日、朝。


昇降口で上履きに履き替えていると、


「おはよう。」


「おはよう。」


廣田くんだった。


「今日の放課後、空いてる?」


「うん、空いてるけど…」


「昨日のお礼させて。」


「いいよ、お礼なんて。」


「じゃ、放課後!」


「あ、廣田くん!」


走って教室に行ってしまった。





「見ーたーよ」


「うわっ!」


佳代子があたしの右肩にアゴを乗せて話しかけてきた。


「行くんだ?放課後。」


「…うん。行ってくる。」


「報告、待ってるよ!」


「うん。」

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