第4話

「ごちそうさま。ありがとう。」


「もういいの?好きなだけ飲んでいいよ。」


「なくなっちゃうけど。」


「いいよ。」


「じゃ、遠慮なく。」


あたしの水筒は口飲みタイプのやつ。


だから、廣田くんは、あたしが口をつけたところに口をつけて飲んでる。


だから、廣田くんが、そこに口をつけてるのを見ると、ドキドキする。


「ありがとう。今度なんかお礼する。」


「えっ、いいよ。ただのお茶だし。」


「うまかったよ。」


その時、教室のドアがガラガラ開いて、5時間目、現国の谷本先生が入ってきた。

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