第27話

「どうぞ。」


「お邪魔します。」


「リビングこっち?」


「紗香の部屋は?」


「2階だけど?」


「見たい。」


「無理。」


「おうちの人は?」


「今日は帰らない。」


「コレ、アイツの荷物?」


「うん。」


「泊まるの?」


「うん。」


「紗香、アイツのこと好きなの?俺のことは?」


「じゃあ訊くけど、優心はアタシのこと好きなの?」


優心は、黙りこんだ。


それから、口を開き、


「好きだよ。去年、隣の席になった時から、好きだったよ。だから、告白してくれた時は嬉しかった。」

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