第22話
駅までの道を歩きながら、知己が訊く。
「なんでアイツが好きなの?あんな浮気男。」
「入学式の日に、数メートル先の道端で、おばあちゃんが小銭入れの中身を全部、道に落としちゃって困ってたの。
他の子は見て見ぬふりして行くのに、優心だけは駆け寄って拾ってあげて、優しく声かけてあげてたの。
それから、教室に入ると優心がいて。
たまたま隣の席でね、話してても楽しいし、優しいし、段々好きになっていったんだ。」
「ふぅん。」
「で、クラス替えする前に告白したの。
『好きです。付き合ってください。』って。」
「なんて言われたの?」
「『よろしく』って。
アタシ、優心に好きって言われたこと、1度もないんだ…。」
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