第17話

「紗香、約束覚えてる?」


「覚えてるよ。次、浮気されたら、アタシたちも浮気するってヤツでしょ?」


「うん。」


「いいよ。しよう。というか、知己はそれでいいの?」


「俺は…」


「あ、来た来た!こっちよ。」


うるさいな、うちのお母さんは。


おばちゃんたちがペチャクチャ喋るなか、アタシと知己は、黙々と食事を進めた。


デザートが来る頃、


「香織(うちの母)さん、紗香ちゃんを借りていいですか。」


「え?ええ。どうぞどうぞ。」

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