第150話

ゴクン。


流し込まれた液体を飲み込む。


柔らかな唇に触れるともう止まらなくて。


キツく抱き締めてキスを繰り返す。


時折苦しそうに君の甘い声が漏れ、その声すら飲み込みたくて。


「もう限界。」


君をお姫様抱っこし、寝室に運ぶ。


優しくベッドに下ろし、すぐさまその身体に覆いかぶさる。


「奏、好きだよ。」





俺は、家に電話するのも、電話をしないといけないと思うことさえ、すっかり忘れて、君に夢中になる。


甘い声、吐息。


しっとり柔らかな、キメの細かい肌。


君を感じることしかできなくなっていた。

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