第146話

恥ずかしそうに、両手で顔を覆う君の反応がとても新鮮で。


「わかった。体は自分で洗うから、頭洗って。」


「向こう向いてくださいね?」


「うん。」




君はシャンプーをつけて、丁寧に俺の頭を洗う。


マッサージしながら。


「奏、シャンプー上手だね。」


「美容師さんに洗ってもらうのを真似して得た技です。」


褒められて、若干嬉しそうな声。


「流しますね。」


「うん。」


湯が目や耳に入らないように、気をつけて流してくれる。

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