第144話

「じゃ、俺が先に入るから、あとできて。」


「私が先に入ります!」


あとから来たところで、体を洗ってあげようと思ったのに。


残念、読まれたかな?


「じゃ、入ってきますよ。呼ぶまで絶対!

来ちゃダメですよ!?」


睨みながら言う姿が、また愛らしい。




ちゃんと呼ばれてから、風呂に行く。


「洗ってくれる?」


「どっ、どこをですか?」


「背中。どこだと思ったの?」


「うう…?こっち向かないで下さいね?」

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