第140話
「奏、ごめん。」
「何を謝ってるんですか?」
「奏、怒ってるよね?」
「怒ってません。」
「とりあえず、部屋に入れて。話そう。」
「話すことなんてありません。私、怒ってるんだから!」
「ほら、やっぱり怒ってる。」
その言葉にイラッとして、義仁さんの横を通り、エントランスで鍵を開けて中に入る。
私のあとをついてくる義仁さん。
走ってエレベーターに乗って、ボタンを押してドアを閉める。
エレベーターを下りて、部屋の鍵を開けてたら、
足音が聞こえて、後ろから抱き締められる。
「奏。お願い。中に入れて。」
「入ったら、月曜の朝まで出られませんよ。」
「日曜の朝までじゃダメ?」
振り向くと、微笑む義仁さん。
見つめてたら顔が近づいて…キスされた。
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