第139話

「奏っ!」


腕を掴まれる。


「離してっ!」


義仁さんの腕を振り切り、通りに出てタクシーを止め、飛び乗る。


「出してください。早く。」


私だって、我が儘言ったり怒ったりするんだから。


義仁さんのバカ!


行き先を告げ、車窓を見る。


華やかなネオン街から静かな通りへ。




「着きましたよ。」


「ありがとうございます。」


お金を払って下りると、エントランスの前に、義仁さん。


何で、私より先に着いてるの?

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