第134話

「何もないよ。」


「告白。」


あの日のことを思い出して、ドキッとする。


「告白されなかった?」


「私のことが忘れられないとは言われたけど、好きとは言われてないよ。」


はぁ、と、溜め息吐いた葉子が、


「それ、好きって言ってるじゃん。」


「言ってないよぅ。」


「忘れられないって、今でも想い続けてるってことでしょ?」


「そうなの?」


「そうなの!」


葉子は半分になったグラスビールを一気に飲み干し、


「明日、高野くんと新見くんと、飲みにいくよ!

今、グループラインするから。」


「え、葉子?」

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