第116話
「それで、別れたの?」
「うん。元々、あんまり恋愛にのめり込むタイプじゃなくてね、俺。
『わかった。』って言ったら、『それだけ?別れたくないとか、私を罵ったりとかないの!?』って言われたよ。はい、紅茶とケーキ。好きなだけ食べて。」
「いただきます。」
私はピンクと白の2段になった、円柱型のムースを取り皿に取った。
一口食べると、口の中に甘さと酸味が広がる。
「白はヨーグルト味で、ピンクはイチゴ?」
「そうなの?で、感想は?」
坂本くんは、食卓の端にあったメモとペンを執り、書く準備をする。
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